「SFC世のなか科」
2002年度秋学期に渡辺秀樹元部長の発案で開講しました。
2009年度は青柳先生にご担当頂き開講しました。
現在慶應義塾湘南藤沢中等部・高等部の卒業生は2000人を超えました。その中にはユニークな人生を歩んでいる人も、まだ若いのにものすごい偉業を成し遂げた人も、ごく普通に生活している人も沢山います。そんな卒業生に実際にゆとりの時間に来ていただきお話して頂きます。
毎回ゆとりの時間に卒業生に来て頂きます。
授業の内容は講師の卒業生から以下の話題を中心に話していく予定です。
講師には岐路や迷い、そして挫折とその状況をいかに乗り越えたのか、講師の信念を語っていただきます。そして、在校生には学校生活や進路選択・将来について考え、前に進んでいく志を持っていただきたいと思います。
【2009年の運営メンバー】渡邉美紀(14)、広瀬大地(9)、中島研太(5)、安井元規(6)、高橋成壽(3)
岡さんの中・高・大学時代のお話にはじまり、自分の親がどのように働いているのかを知る大切さをお話を頂きました。
たとえば、「働く」という言葉には「傍を楽にする」という意味があることについて触れ、私たち消費者は、商品が手元に届くまでに様々な裏方がいて、どのような思いでその商品を作っているのか考えてみる必要があるのではないか、という投げかけや「社会起業家」といったキーワードを挙げてお話しいただきました。
その後、「東京で一人暮らしをする場合には、いくらお金がかかるのか」という話題をもとに、生徒たちと具体的な数字を計算しながら考えて経済力について改めて考える機会を設けました。
最後は、「何を大切にして働きたいのか」を考えることが大切だというメッセージをもとに「歴史には敬意を払うこと」「自分の意志を持って「ぶつかる」訓練を今した方が良いこと」というアドバイスをいただきました。
前回の岡さんの授業にも通じる「組織」について会社や学校を例に挙げながらお話頂きました。なかでもお仕事での経験をもとに「人に動いてもらうコツ」やその能力を身につけることの意義について、具体的な例を挙げながらお話いただきました。
その後、高校生には特に関心のある学部選択についてのご自身の価値観や吉田さんの当時のお話、そして高校生や大学生のあいだにやっておきたいことなど、生徒にとっては身近な話題を提供いただきました。
吉田さんからは話しの至るところで「自分の将来の可能性を狭めない」というメッセージをいただきました。
大学を8年かけて卒業した、という経験をお持ちの諏訪さんより大学時代にしか経験できないことの大切さ、そして周囲の動きに併せすぎて(本人曰く「空気を読みすぎる」)可能性や広がりが狭まってしまうことへの不安などをご自身の長い大学生活で得られた経験をもとにお話しいただきました。
なかでも海外での個展の開催や国内で有志にて行う学校(向風学校)などの経験を交えながら「あえて空気を読まない(A・K・Y)のススメ」など独特の言い回しで、思ったことや考えたことを周りの動向に惑わされずに信じて貫く大切さをメッセージとしていただきました。
渡邉さんが勤めるデザイン事務所「takram」が提唱しているデザイン・エンジニアリングという新しいデザイン分野についてお話をいただきました。ご自身が手掛けた具体的な作品を生徒にも実際に触れていただきながら、デザインとして作品が成り立つまでのプロセス、そしてデザインと技術(エンジニアリング)がいかに融合するかをご紹介いただきました。
講義後半には、高校生の進路決めの参考となるよう、進学したSFCでの経験についてお話いただきました。ご自身の経験から、SFCは「空港のようなもの」と表現し、SFCでは大学卒業後に自分が旅立とうとする世界の方向性を決め、そして旅立つ際の滑走路となるような授業やリソースが用意されているとお話いただきました。
コブクロ、キマグレンなどなどアーティストのプロモーションに携わる東さんより、1アーティストに割かれているプロモーションンの予算や、テレビCMや雑誌広告を掲載する際のコストなど実例、実数を用いてプロモーションの奥深さをお話しいただきました。また、著作権の概念や違法コピーの被害に関する話題を交えて、アーティストが得られる収益が減少している事実についてもお伝えいただきました。
後半は、実際にデビューを控えるアーティストを事例に取り、生徒たちにプロモーションのアイディアを考えていただくなどワークショップを行いました。
冒頭、生命科学の分野で博士号を取得した藤島さんより、自己紹介として高校の部活のお話から、その後どのように考えて大学、修士、博士課程へ進まれたのかご自身の考え方や周りの様子なども交えてお話しいただきました。
また夏よりNASAにて研究を行う「極限環境」にいる生物について難解な分野にも関わらず、クマムシなどの事例をもとにしながら、分かりやすくその研究分野の魅力ご紹介いただきました。
授業後半では藤島さんと生徒とのディスカッションや質問が多く交わされました。
デリバティブトレーダーとしてご活躍中の城崎さんより、トレーダーの仕事について、実際に物品を例にあげてエコノミストの予測や為替相場の情報を提供し、ニーズにあわせた商品の売買注文をするという概念を専門用語を交えて解説いただきました。普段何気なく手元に届いている物がどのように価格が定まっているのか、安定供給されているのか知ることができる授業となりました。
後半は、1期生のころのSFC中高のお話などにはじまり、自由に質疑応答が行われました。
フリープランナーというお仕事について、佐伯さんがこれまで手掛けられたさまざまなお仕事を事例に取りながらご紹介いただきました。佐伯さんご自身がデザイナー(筆を動かす人)であった高校生当時のお話から、ディレクター(人を動かす人)への転向、そして現在のプランナーに至るまでのエピソードについて、ユニーク且つ分かりやすいスライドをもとにしながらお話しいただきました。
佐伯さんからはご自身がプランナーとしての活動を行いながらも、特許事務所で働き、かつ大学院に通われているという現在を客観視しながら 「とりあえず やってみる」 など生徒にとっては学校生活で生かすことができるメッセージをいただきました。
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